僕はブレイズ・ベイリー時代のメイデンも好きだ。
メイデン・ファンの中には、ブレイズ・ベイリー時代の2枚のアルバムは聴かない、という人もけっこういるようだ。だけど、「Xファクター」「ヴァーチャル・イレブン」の楽曲自体はよく、やや歌に難はあってもそれほど出来の悪い作品とは思わない。
2枚の中で最も好きなのはこの「サイン・オヴ・ザ・クロス」だな。ヴォーカルが交替した後のアルバムの最初の曲ということで、相当凝った印象を受ける。
起承転結というか序破急というか、構成がドラマチックで交響楽を聴いているような心持さえする。ブルース復帰後のロック・イン・リオでもこの曲を演奏している。
先ごろ発売された「アイアン・メイデン読本」のアルバム案内ではブルースの歌の方が合っていると書かれているけど、僕はやはりブレイズの声に慣れてしまっていることもあってオリジナルのほうが好きだな。
この曲は個人的にはメイデンのベスト10曲に入る傑作だと思うね。