第33回 認証までは4ヶ月も待たされる
さて、簡単ですが税金の話まで終わりましたので、具体的な書類作りや申請のやり方について見ていきたいと思います。実はNPO法人の設立には時間がかかるという欠点があります。作った書類を役所に出してから認証書をもらうまで、4ヶ月かかるのが通常です(一部の所轄庁では3ヶ月)。
会社なら早ければ10日くらいでできますから大変な違いですよね。東京都などは申請の数が多く、窓口での申請を予約するだけでも1ヶ月以上も待たされることがあります。
こういう申請の多いところに出すときは電話をするなどして予め確認しておく必要があります。大雑把にいって、設立は準備をはじめて半年先とみておいたほうがいいでしょう。
さて、設立を決めたらまず認証申請の書類を作るのに集中しましょう。認証に必要な書類以外にも、登記とか設立後の書類も後で作らなければなりませんが、それらの準備は認証の申請後で大丈夫です。
まずは認証申請に必要な種類の書類の準備をすることからはじめます。具体的な書類の話の前に、まず手続の流れをみておきたいと思います。
初参加!手コピ耳コピの浪曲三味線
昨日は浪曲三味線教室に初参加。参加者は節(ふし)が5人で三味線が7人。三門博の「唄入り観音経」の一部を2時間稽古した。2週間前に見学したとき耳にしていたけど覚えてはいなかったので、皆が弾くのを見よう見まね。
浪曲の三味線は三線譜などの譜面がなく、自分の耳と、先生ほか参加者の手のポジションだけが頼り。音と手を捜しているうちに先に進むため、ついていけない。これまで弾いてきた民謡とは比較にならないスピードなんだな。
結局、最後に出だしの1節が何とか追いかけられただけ。…でも上達者が弾いているところを中心に録音したからこれをじっくり聴いて練習するもんね~。曲師の三味線は三味線の中でも難しい部類に入るけど、それだけにやりがいがある。
節や啖呵の稽古を見ると、自分もウナってみたくなる。他の参加者の話も聞けてむちゃくちゃ楽しいひとときだったな。来年は本格的に浪曲三味線!
第32回 払うのか否か、税金のはなし
さて、今日は税金の話です。設立しようとする人が最も気にするところだと思います。細かくやると混乱しますので、一番大事なことだけ触れるに留めます。
NPOも法人となると、法人税などの課税対象となります。法人の払う税金の中心は国が課す法人税と地方公共団体が課す法人住民税、法人事業税で、これは会社と同じです。これらの税は「税法上の収益事業」にあたる場合課税されるのが原則になっています。
この「税法上の収益事業」というのが少し厄介です。というのは、本来のNPO事業であっても税法が定める34種の収益事業にあたれば課税の対象となりうるし、「その他の事業」でもこれに該当しなければ対象にならないという、少しズレた話になっているからなのです。
たとえば地雷除去活動普及を本来事業としていても、そのためにインターネットで書籍を販売すればそれは「物品販売業」にあたってしまうため、その部分に税金がかかってしまうし、「その他の事業」でも会員の共済活動みたいなものは対象外になります。
NPO法人の「特定非営利活動に係る事業」(本来事業)は全部非課税だと誤解している人がたまにいるので、ここは注意しなければなりません。また、全額を本来事業に繰り入れたとしても、収益事業で生じた利益の分には原則として税金がかかります。ここでは以上の点だけ頭に入れておいて下さい。
要は、事業の中身が34種の収益事業にあたるかどうか。これが税金を払うかどうかの分かれ道ということを覚えておいてください。