山下りんの聖画6点 横浜のNPOが修復

絵画を修復したNPOの記事。美術の保存や修復を目的とするNPO法人設立は数が少ない。

 明治時代にロシアで聖画(イコン)を学び、教会などに飾る聖画を手掛けていた山下りん(1857~1939年)の作品6点が、横浜市中区のNPO法人「美術保存修復センター横浜」によって修復された。 詳しい制作年は不明だが、100年ほど前のものとみられ、静岡ハリストス正教会静岡市葵区)の壁に埋め込まれていた。今年に入り、教会建て替えのため撤去され、センターが修復した。 センターは98年、イタリアで絵画修復法を学んだ青木さんが前身の団体を設立し、11年にNPO法人になった。 欧米では適切に修復された美術作品は価値が高まるが、手を加えないのを好む日本では「価値が下がる傾向がある」。修復の意義を広く知ってほしいと、土日に修復技術を教える教室を開いている。(東京新聞)