「新評臨時増刊 全巻三島由紀夫大鑑」

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4年ほど前に、偶然神田の古書店で見つけて購入した。1971年1月の発行。内容は大鑑の名に相応しく、各界人の談話や対談のほか、「檄」前文や創作ノートなどの資料も含まれている貴重なもの。

三島が自決したのは1970年の11月25日。当時僕は小学校4年生だった。学校から帰宅するや、母親が興奮気味にこう発した。

「大変大変。三島由紀夫が死んじゃったわよ!」

ところが僕には何が起きたのかがわからなかった。10歳の自分は、そもそも三島由紀夫を知らなかったのである。…そりゃそうだよね。

ただ、この日の帰宅時の様子と、翌日の朝日新聞朝刊に出ていた総監室内部の写真(何と隅に斬首された三島の頭部が写っていた!)は今も記憶している。