「2015年安保 国会の内と外で ―民主主義をやり直す」
前半はSEALDsの奥田愛基氏、弁護士の倉持麟太郎氏、それに参議院議員の福山哲郎氏の鼎談。路上、法曹、議員という3つの視点から捉えられた2015年安保の記録は堅苦しい岩波調を脱していて読みやすく、面白い。
終盤に奥田氏は次のように語る。
『…もっと国会議員も、「わが党は」ではない議論をしてほしい。この法案自体のここがおかしいとか、決定のプロセスがこれだけおかしいんだというファクトだけ語って、「あとは判断してください」というほうが、むしろ強いメッセージを与えるし、それで動く人たちのほうが強い』
なるほど。SEALDsの萌芽から現在まで中心にいた彼の実感がこの言葉に顕れているように思った。
本の後半には4氏の公聴会での公述などのほか、9月19日の奥田氏の国会前でのスピーチも収録されている。これを読むとデモの様子が浮かび、何としても現状を変えるゾという意欲が沸き起こってくる。
違いにこだわれば100人100党。ここはアベ政治を終わらせる、とい1点で国会内外で連帯し、政権交代を実現させたい。