古典はやはり、原文で読むのがいい

今から15年ほど前、「源氏物語」を2ヶ月半ほどかけて読んだ。小学館の日本古典文学全集を古書店で買っていたので、現代語訳と頭注を参照しながら、原文を読み進めていった。

日本の古典文学を読むさい、まったく原文を見ずに全て現代語訳で読む人がほとんどだと思うが、原文と現代語訳には少なからぬギャップがある。とくに、作家が訳してしまうと、どうしても作家の色がついてしまう。

古典を古典として味わうには、やはり原文を避けてはならない。研究者による直訳調の現代語訳を見ながら読むのが一番である。