「民主主義をあきらめない」 岩波ブックレットNo.937

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この岩波ブックレット(No.937)は今年の5月に行われた講演を収録したもの。3人の中で、柳澤氏を知らなかったこともあり、氏の「集団的自衛権はなぜ間違っているか」をとりわけ興味深く読んだ。

2004年から5年ほど内閣官房副長官補として、アベ含め4人の首相のもとで、いわば政権中枢の中からものを見てきた氏の話には、自分も気付かなかった視点も含まれていて、大変勉強になった。

「安倍さんの言っている「抑止力」というのは完全に時代遅れということです。少なくとも、このグローバリゼーションの時代において。「抑止」はもうキーワードではありません。むしろ、「危機管理」という言葉に置き換えて考えなければいけないと私は思います」(35ページ)

なるほど。詳しくは本書を。浜さんの「グローバル時代の救世主、それが日本国憲法」、内橋さんの「これは民主主義ではない」も読み応えあり。 トータルで70ページほどの冊子にもかかわらず、内容は重厚でアベ批判てんこ盛り。