NPO法人設立

人まかせにせず自分でつくるのがベスト!

結論はハッキリしています。会社はともかく、NPO法人だけは自分たちで手続きするのがベストだということです。住民票と名簿を渡して、設立総会の議事録も作ってもらっておまかせで設立しても結局行き詰まります。設立手続きに多額の費用を使うのなら社会貢献…

設立実績を安易に信じてはいけない

ある代行事務所のホームページには「設立年間○○○件」などと書かれていますが、ありえない宣伝フレーズです。 考えても見て下さい。たとえば年間100件ならおよそ3日に1件の設立。 すでに作ってある書類を少し直し、判子を押して郵送するような、極めて雑な仕…

「認証保証」には注意しよう

設立代行を行っているページにはよく、「認証保証」「無料相談」などと書かれたものがあります。まず「認証保証」について。「専門家」に手続きをおまかせすれば、必ず認証が得られるような表現がときどき見られます。 しかし、実は認証は許可とは違い、役所…

「莫大な時間と労力」は昔の話

昨今、自分たちで設立手続きする団体が大多数となっていることを意識してか、代行事務所のページには自分で設立することの「デメリット」が書かれていることがあります。 「ご自身で手続きすると莫大な時間と労力がかかる…」 これはデメリットとして挙げるの…

代行事務所はNPO専門ではない

代行事務所のホームページを見ていると、「設立サポート」「NPO専門事務所」などと表示しているところがあります。あたかもNPO法人の設立だけを行っているように思えます。 しかし、代行を行う行政書士はNPO法人の設立以外にも会社の設立や他の許認可申請業…

「専門家」にまかせるのはかえって面倒

さて、「専門家」の事務所のページをみていると、プロに頼んだほうが早くて簡単だ、などと書かれています。しかし、彼らに依頼するほうが面倒なことも実は多いのです。事務所が用意した書面への記載が求められ、その後もメールや電話で内容についてやりとり…

自分で書類を作れないと運営が苦しくなる

これまで「専門家」に依頼したときにかかる費用について述べてきました。設立のときは代行を利用して、翌年からはお金をかけずに自分でやろう、とお考えの方がいらっしゃるかもしれません。 しかし、そうするとあとで大変苦労することになります。自分でつく…

A4用紙2枚の簡単な申請が5万円!

NPOについてよく知らないまま書類作成や申請を代行事務所などにおまかせするととんでもないお金がかかってしまいます。その一例が毎年の義務となっている「資産総額の変更登記申請」。前回少し出てきましたね。なんだか難しそうな申請にみえますが、実はすご…

「おまかせ」すると設立後も多額の費用がかかる

NPO法人の設立を自分でやるべき理由は、「専門家」に依頼すると多額の費用がかかるという点です。設立のときだけならまだしも、NPO法人の場合は設立後にもいろいろな手続きがあって、それらもまかせてしまうと、ほぼ設立時と同額の費用が毎年かかってしまい…

「専門家」におまかせしてはいけない

このNPO法人設立講座では、NPOって何?といったキホンから、設立手続きまでを40回にわたって書いていきます。 本題に入る前に、まず大事なことを10回にわたってお話しします。それは、NPO法人の設立をどうやってつくるべきか、という話。まずこの点をしっかり…

これだけは言っておきたい

さて最終回。詳しく書けばきりがないのですが、NPO法人の設立については一応基本的なことを網羅できたと思います。締めくくりにあたって最後に1点だけお話しておきたいことがあります。 NPOについてよく理解もせずに、住民票とお金だけ出して設立を代行業者…

いよいよ作成準備にとりかかる

申請の準備について。まずは申請の予約です。大抵の所轄庁では予約をとって順番に受け付けるようになっています。郵送や予約なしの持参でもOKというところもありますが、よほど自信のある場合以外は避けたほうがいいでしょう。手引で確認してください。 まず…

まずは手引を手にいれよう

今日は書類を作る準備の話。事務所の場所が決まったら、まず所轄庁が出している手引を入手します。そこには申請書の書き方や申請手続の細かいことが書かれています。 申請書については、所轄庁によって、書式や記入する内容が多少異なっているところがありま…

申請書にはどんなものがあるか

さて、今週は実際の認証申請にどんな書類が必要なのかざっと見てみることにします。 1 設立認証申請書 これは表書きみたいなもので、所轄庁の様式通りに作成。 2 定款 2以下は添付書類です。定款き法人の目的や手続など基本的事項を定める、いわば法人の憲法…

どこに申請するかを決めよう

今日は申請先の話。以前に、書類は都道府県あるいは政令指定都市に出す、と言いました。どちらに出せばいいのでしょうか。これはNPO法人の事務所の所在地が属する都道府県の窓口に申請します。大阪府に事務所を置くときは、書類の宛先は大阪府知事宛にな…

認証が得られたら登記する

さて、認証書を受け取ってついに完成!と喜びたいところですが、まだ先があります。NPO法人も法人なので、会社と同じように登記をしなければなりません。 この登記は、人間でいえば戸籍みたいなものです。会社でも宗教法人でも、法人を作ったら法務局とい…

書類作成から審査まで

今回は設立手続のおおまかな流れについて見ておきます。設立総会を終え、申請に必要な書類11種類が用意できたら、都道府県あるいは政令指定都市の窓口に提出します。 役所は書類を受け取るとしばらくして定款など5種の書類を誰でも見られるようにオープンに…

認証までは4ヶ月も待たされる

さて、簡単ですが税金の話まで終わりましたので、具体的な書類作りや申請のやり方について見ていきたいと思います。実はNPO法人の設立には時間がかかるという欠点があります。作った書類を役所に出してから認証書をもらうまで、4ヶ月かかるのが通常です(…

払うのか否か、税金のはなし

さて、今日は税金の話です。設立しようとする人が最も気にするところだと思います。細かくやると混乱しますので、一番大事なことだけ触れるに留めます。 NPOも法人となると、法人税などの課税対象となります。法人の払う税金の中心は国が課す法人税と地方…

収益を上げて活動資金にしよう!

さて、今回は資金獲得の方法です。設立の要件のところで、「特定非営利活動を行うことを主たる目的とすること」というのがありました。じつはNPO法人は「特定非営利活動に係る事業」という主たる活動のほかに、「その他の事業」というものをやることがで…

活動分野はたくさん!いろいろできる

今回はNPO法人の種類をざっとながめてみます。すでにどのような活動をするのか決まっている人はいいのですが、これから考えるという人には参考になることと思います。「特定非営利活動」の20種類の活動分野は次の通り。 (1) 保健、医療又は福祉の増進を図…

設立のハードルは高くない

さて、今回はどういう条件がそろえばNPO法人ができるかを見てみましょう。役所の手引きのように細かく書くと17ぐらいありますが、中心となる要件だけ挙げておきます。 (1)特定非営利活動を行うことを主たる目的とすること (2)営利を目的としないこ…

書類作りは難しくない

私は比較的早くNPO設立の仕事に関わってきました。はじめのころは大変でした。まともなマニュアル本がないので、役所の簡単な手引を片手に苦心して書式から全部作っていました。 書類の数は今より多かったし、役所の人間も慣れていない人がいて何度も県庁…

かかる費用は印鑑など実費のみ

設立費用の続きです。会社の設立には資本金が必要です。ふつうはその資本のお金は銀行に預けておき、設立のときには銀行にたしかにお金があるということを証明してもらいます。 以前は銀行から出資払込証明を出してもらうという面倒なことをやって1万円程度…

NPO法人設立の費用は?

さて、今日からいよいよ設立手続に関しての話に入っていきます。設立の費用、要件から書類作りのコツなどを順々に見ていきます。そこで今回は前にも少し話の出た設立費用をきっちり計算してみましょう。 法人の形態はいろいろありますが、よく知られている株…

法人化のメリット―社会的信用

メリットの2つ目は、社会的な信用が増すという点です。東京都のガイドブックを引用してみます。 「会計書類の作成や書類の閲覧など、法に定められた法人運営や情報公開を行うことにより、組織の基盤がしっかりして、社会的信用が得られます」(8ページ) た…

法人化のメリット―法人名義

「法人化して何かいいことあるの?」 この質問は法人を作るときに出されるものの中では、税金と並んで多いものです。「法人にして得ならするけど、損なら困るな…でも、個人や任意団体では格好がつかないし…」そう考える人が多いんですね。 たしかに、メリット…

資本金は1円もいらない!

今回は設立の資金について会社と比較してみることにします。まず、これは当然といえば当然なのですが、NPO法人には資本金というものがありません。事業を始めるときは最初にいくらかのお金は必要ですが、会社のような「資本」そのものがないのです。 ちな…

NPO法人でも収入を得てOK!

今日のタイトルをみてちょっとびっくりした方もいるのではないでしょうか。「そんなウソ書いていいの?」という声が聞こえてきそうです。今日は、前に話のでた「営利を目的としない」という意味について話しましょう。 これは「営利を目的とする」会社と比べ…

『特定非営利活動』の意味

「特定非営利活動」とは、(1)法が定める20種類の分野に当てはまるもので、(2)不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とする活動のことをいいます。 簡単にいうと、広く社会一般の利益のための活動ということになります。「特定」という文字が…